Q.さっそくですが、ともちゃん先生の講座でのご担当は?
京都校で、理論科目・実技科目どちらも担当しています。京都校が開校した2019年8月より勤務しています。
Q.プライベートのことで恐縮ですがオフは何をしていますか?趣味、特技、好きなこととかあれば教えてください。
これといった趣味らしい趣味ではありませんが、インドの文化に触れるのが好きなので、インド映画を観たり、インド料理を作ったりしています。
南アジアの食材を扱う店に行くのも好きです。
店ではなかなか買えないカレーリーフというハーブは、自宅で育てています。
海外に住んでいた時は、路線バスに乗って街を見てまわるのが好きでした。
気分転換したいときは、目的地を決めずにバスに乗って、ただただぼーっと街並みを眺めたり、バスに乗り合わせた人々の世間話に聞き耳を立てたりしていました(笑)。
Q. トップ写真に選んだ「わたしの1枚」についてお聞かせください。
自宅で育てているカレーリーフです。
南インド料理やスリランカ料理によく使われるハーブです。
土と水と太陽の光だけでぐんぐん成長する様子を見ていると、自分も頑張らねばと勝手に励まされています。
Q.そんなともちゃん先生の「これまで」について自伝的に熱く語ってください!
日本語教師を目指したきっかけ
日本語教師になりたいと思い始めたのは、中学生の頃でした。
初めて海外に行った語学研修で、ホストファミリーから日本語を聞かれたことがきっかけでした。
中学には英語を教えるALTの先生がいるんだから、日本語を教える日本人教師がいてもおかしくない!と思いついて、日本語教師の仕事について調べ始めました。
その後は、日本語教師になりたいという一心で進学先や就職先を決めてきました。
日本語学校で新米教師
大学を卒業してすぐ、非常勤講師として日本語学校で働き始めました。
新米教師のころは授業準備にとても時間がかかっていて、慢性的な睡眠不足でした。
中国、韓国、フィリピン、インドネシア、ネパール、ペルーなど多国籍な学生が在籍するクラスで、日本語教師としての私の第一歩が始まりました。
ちょうどこの頃、大学の同級生がタイで日本語教師をしていて、その友人を訪ねて旅行したことがきっかけで、海外で日本語を教えるということが私の次の目標になりました。
海外で日本語教師
インドには青年海外協力隊(現JICA海外協力隊)の日本語教育隊員として派遣されました。
インドのマハラシュトラ州プネ市にあるプネ大学で約2年半活動しました。
現地には日本人の日本語教師は数人しかおらず、こんな私でもとても重宝されました。
日本語の授業、文化紹介、教師向けの勉強会など、毎日忙しく、楽しく過ごしました。
熱心な学生、そうでもない学生、いろいろでしたが、何よりみんなが楽しんで(勉強して?)いるのが強く印象に残っています。
教えていた学生が奨学金を得て日本留学を果たしたときは、一緒に大喜びしました。
インドはとりわけ生活面での苦労が思った以上に強烈でした。
しかし、今となっては、日本で生活する外国人が直面する異文化での生活の苦労を、身をもって知ることができた貴重な経験だったと思います。
現在の私
インドから帰国後も日本語教育の世界にずっと身を置いています。
最近は、日本語学習者に日本語を教えることに加えて、日本語教師になりたいという人に向けた授業を担当することも増えてきました。
また、日本語教材や書籍の執筆活動などを他の日本語教師と一緒にしています。
Q.日本語教育で興味のある分野とか専門とかってありますか?その魅力や面白さも教えてください。
日本語教育は、「日本語」と「教育」という側面を持ち合わせていると思いますが、私は、どちらかといえば、言語としての「日本語」に興味を持っています。
そのなかでも、日本語の音声に関心を持っています。
発音の正しさや話し方は、試験で測るような言語知識には直結していませんが、コミュニケーションを円滑に、また、誤解なく進めるためには重要な要素だと考えています。
学習者の発音上の問題点とその原因に気づき、分析し、適切な発音に導くヒントを学習者に示すことができたとき、学習者自身が日本語のリズムを体得して心地よさそうに日本語の音を楽しんでいるとき、心の中でガッツポーツをしています。
Q.養成講座で印象に残っているエピソードとか、講座担当者として大事にしていることとか、教えてください。
理論科目では、私自身の経験を語ることもありますが、受講生のみなさんの経験談や考えを少しでも引き出し、日本語教育との繋がりを感じていただけるように心がけています。
外国語学習の経験や外国に関わる経験はもちろん、日々の生活や仕事など身近な出来事でも、日本語教育と何かしらの繋がりがあることはたくさんあります。
少しでも実感を持って日本語教育を身近に感じながら学んでいただきたいと思っています。
実技科目では、模擬授業を録画したビデオでの振り返りを大事にしています。
授業で「上手くいった」「上手くできなかった」と感じることはよくあります。
そんなとき、なぜそうなのかをビデオを見ながら考えます。
もちろん初めは自分のビデオを見ることにみなさん抵抗がありますが、講師の私の授業の様子もビデオで一緒に見ながら議論し、授業を客観的に振り返る練習をしています。
実際に働き始めてしまうと、自分の授業をビデオで撮ることが難しい場合が多いです。
養成講座にいるうちに、自分の授業を観察して苦手なところだけでなく、強みを発見していただけたらと思っています。
Q.最後に、日本語教育を学んでいる方々、これから学ぼうとしている方々にメッセージをお願いします!
私が日本語教師の仕事について興味を持ちはじめた頃は、日本語教育について学べる学校も少なく、日本語教師の仕事そのものの社会的認知度もそれほど高くはありませんでした。
現在は、留学生30万人計画や在留資格「特定技能」の創設などが追い風となって、在留外国人の数は右肩上がりに増えています。
それに伴い、日本語教師、日本語教育についても社会的認知度が高まってきました。
もちろん、日本語教育の世界もCOVID-19の影響を大きく受けましたが、回復の兆しも見えてきています。
そんな今だからこそ、日本語教育の世界に飛び込んで、日本語教師として社会貢献してみませんか。
お話、ありがとうございました!
カテゴリー: はんなり京都校ニュース 講師・職員の横顔 | 2022.07.22