

2025年11月2日に行われた「第2回日本語教員試験」を養成講座講師が朝の基礎試験から応用試験まで1日かけて受けてきました。今回は受験レポシリーズの2回目、応用試験(読解)です。
| ✔日本語教師の国家資格「登録日本語教員」を取得したい人 ✔「日本語教員試験」を受験する予定の人 ✔現行の制度で日本語教師として働いている人 ✔日本語教師養成講座(文化庁届出受理)を受講中、または修了した人 |
基礎試験が終わると、正味1時間弱の昼休憩に入ります。
外に出ると午後の応用試験からの受験者組で、キャンパスはいっそう賑やかに。一方で、トイレ混みすぎ問題は解消されず。風物詩になりそう。
試行試験から第一回にかけては傾向、難易度共にさほど差は見られず。日本語教育能力検定試験よりも現場性が強く、単純な用語知識だけではなく、ケースや教師間のやり取りを媒体に実践力を問う問題が中心でした。
具体的には、授業設計、教授技術、評価、フィードバック、学習者対応など、より実践的な内容が直接的に問われ、逆に文法に代表される言語系知識や、政策についての割合は低いという印象でした。
また、新試験になってからは「日本語教育の参照枠」や「著作権」「ICT」など、日本語教師の共通理解の構築のための波及効果をねらった意図も見られました。
さて、今回の応用試験(読解)。 感触としては…
前回までを踏まえて想定していた対策ラインからは、やや外れた印象がありました。教育実践に関する問題が中心である点は変わりませんが、これまで比較的強く見られた「日本語教育の参照枠」の要素が控えめになり、さらに専門用語の知識的理解が得点に結びつきやすい「基礎試験寄り」の設問も増えていました。
また、特定の教育現場での経験則に基づくような設問や、理論的に正答の根拠を説明できないであろう設問、断定的で物事を単純化したような設問など、解答以外のことが気になったせいで、筆が止まる問題もところどころありました。
あくまでイメージですが、ニュアンスを凝縮すると…
Q. 次のうち、おいしい食事はどれ?
1. 和食
2. ミックススムージー
3. あんこう鍋
4. ビュッフェ
どれが正解でも「?」が残るような、出題の仕方からして疑問が沸くような……とはいえ、難化したわけでなく、むしろ極端に低い得点にはなりにくい試験とも言えました。
一般的な知識、教師としての経験、文章・設問の読み取り、選択肢のあて感を活用させれば、勉強ゼロでもボーダーの六割に達しておかしくはありません。一方で、対策のための学習が結果に比例しにくい側面があり、真面目に読解に特化して対策に取り組んだ方ほど、やや肩透かしや戸惑いが残ることも。
その意味では、得点のつくポイントの位置が少しこれまでと違っていたという捉え方をしてもよいかもしれませんね。
以前の日本語教育能力検定試験に比べ、日本語教員試験の読解は実際の教育現場で求められる専門性を測定できる試験になりました。その一方で、教師としての経験が何よりも効果的な対策──しかしその経験を得るには試験に合格しなければならない──という構造から、対策がそもそも難しい試験です。
今回の第2回日本語教員試験は、さらに対策が難しく、むしろ対策そのものが意味を持ちにくくなったような傾向が見えました。対策本もいくつか出版されていますが、「1冊やって2問正答が増えたら御の字」というくらいの気持ちで臨むのがちょうどいいかもしれません。実際、そのわずかな正答数の差がボーダーの分かれ目だということもあります。
その中で現時点での対策を考えると、結局、試行試験から第1回の基本線に立ち戻ることになり、出題傾向の高いキーワードについて、表面的な知識的理解ではなく、より根本的、本質的な理解を進めること。
その上で、より実践的な文脈で問われる設問に重点的に取り組むことが、関連問題群を広くカバーするための、現実的で最善の対策と考えます。
カテゴリー: 日本語教員試験 日本語教師の国家資格 | 2026.02.21